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なぜランナーのアキレス腱炎は改善しずらいのか?
アキレス腱炎は、ランナー、ダンサーなどのスポーツで共通する問題です。
アキレス腱炎は、放置するとなかなか改善しないスポーツ障害です。
ランナーの方のアキレス腱炎の原因・症状や当院における整体について説明します。
アキレス腱炎の症状
- アキレス腱が腫れて、押さえると痛みが増強する
- 運動後や朝起きた時の歩き始めに痛みが強い
- 足を背屈(屈曲)すると痛みが強い
- ふくらはぎや足裏の筋肉が硬く緊張している
痛む部位は、踵骨後面(踵の骨)か腓腹筋-ヒラメ筋です。大半の場合は、アキレス腱とその周囲に瀰漫する(びまん)する痛みと表現され、活動によって悪化します。
アキレス腱には、ふくらはぎの筋肉の過緊張、拘縮、または鋭い痛みをともなうスパズムも伴います。
「走りたい!でも痛い!」大好きなスポーツが思い切りできなくなるのは非常につらいですよね?
※筋スパズムとは、筋肉がコリや違和感、張り等で緊張している状態をいいます。
※筋拘縮とは、筋肉が弛緩(柔らかい状態)せず縮んでいる状態です。
アキレス腱炎の原因
アキレス腱炎の原因は若年層の方と中高年の方では違いがあります。
若年層の方・・・スポーツによるオーバーユース
中高年の方・・・アキレス腱の老化
中高年の方は、断裂の可能性がありますので初めに医療機関での受診をおすすめします。
アキレス腱の原因は、一般的にオーバーユーズと言われていますが同じような練習量でもなる人とならない人がいます。それについて説明します。
アキレス腱の痛みは、階段を上がったり、登り坂を歩いている時に悪化します。これは足と足首が背屈を強いられて、腱が引き伸ばされるからです。
また、痛みを回避しようとして、とくに歩行サイクルの「つまさきの踏切」時に跛行(はこう)やその他の無痛歩行を示します。
これがアキレス腱の痛みの仕組みです。しかし、その背景には身体的素因があります。なかなか改善しない・何度も再発する・同じくらい走っていてもならない人がいる理由も身体的素因にあります。
シンスプリントのページでも説明しましたが骨盤の歪みや特に、足首過回内/オーバープロネーションが要因になっているからです。
アキレス腱炎やシンスプリントなどの膝・足の問題のほとんどは、不正な生体力学的動作やオーバーユーズ(使いすぎ)から生じ、それら損傷の多くは足首の過回内が関係しています。
足首の過回内は膝、股関節から骨盤のアライメント異常やアンバランスをもたらします。この理由で足首過回内があるとアキレス腱炎は起こりやすくなるといわれています。
下の図も参照ください。
- 筋力のバランス・筋持久力・柔軟性などが低下
- 足首過回内・体の歪みなど身体的素因
これがアキレス腱炎を引き起こす原因だと、覚えておいてください。
根本的な原因=身体的要因を取り除かないとなかなか良くならず中等度から重度のふらはぎ筋ストレス外傷やアキレス腱を引き起こす可能性もあります。
当院では、骨盤の歪み、足首過回内を重視した整体でアキレス腱炎の改善を目指します。
アキレス腱炎の整体
当院では、どのような症状に対しても骨盤矯正を重視します。
その上でアキレス腱炎やふくらはぎ筋のストレス外傷や痛みに対して以下のストレステストによる評価、矯正をします。
- 股関節の矯正
- 内方/外方膝の矯正
- 距骨の矯正
- ハムストリングスの矯正
- 骨盤矯正
- 足首過回内の矯正
- 踵骨(かかと)の矯正
- 関連する筋肉(ヒラメ筋)の調整
- 必要に応じテーピングの併用
踵骨(かかと)の矯正
アクティベーターという専用の矯正器を使い踵骨(かかと)を矯正して、痛みを感じる神経の興奮を抑えます。
アクティベーターとは、専用の器具を使い関節や筋肉に振動を与え、骨格を矯正する療法です。
神経の流れがよくなることで筋肉がしっかり働いて骨格を支え、症状が改善します。
このようにアキレス腱炎には、原因となる体の歪み、足首過回、筋肉の血流を改善し筋肉の硬さを取り除くことが必要です。
ただ、何もしていなくても痛い時・我慢できないほどの激痛がある時など、より重篤なアキレス腱の痛みには注意が必要ので医療機関で診察が必要となります。
アキレス腱炎の予防
アキレス腱炎は、ふくらはぎの筋肉・アキレス腱をストレッチすることで柔軟性が高まり予防につながります。
特に運動前のウォーミングアップで取り入れるとふくらはぎの血流改善になりアキレス腱の疲労の回復も早まります。